歯が抜けたまま放置している方はいらっしゃいませんか?
歯が抜けたまま放置すると、さまざまなリスクがあります。
どのようなリスクがあって、どのような治療法があるのでしょうか。
目次
■人の歯の本数について
◎永久歯は何本あるの?
人の永久歯は、親知らずを含めないと28本あります。
親知らずが全て生えてくれば32本になります。
乳歯は20本のため、永久歯は乳歯の後ろに2本多く生えてくることになります。
◎1本1本でバランスを保っている
親知らずを含めれば32本になるため、1本くらい歯を失っても大丈夫なのではないかと考える方もいます。
しかし、お口の中は1本1本の歯が少しずつ異なる役割を分担することによってバランスがとれています。
そのため、1本歯がなくなるとその役割を他の歯で分担することになるため、残った歯に負担が増えてしまいます。
■放置した時に起こるリスク
喪失歯部分を放置していると、さまざまなリスクがあります。
◎歯が倒れ込んでくる
歯は日々動いているため、スペースがあくとその場所に倒れ込んできます。
そのため、左右の歯が斜めに傾くだけでなくお口全体の歯並びが崩れてきてしまう原因にもなりかねません。
例えば失ったのが奥歯だとしても、前歯の歯並びが変わってきてしまう可能性もあります。
◎間が開くと補綴物を入れるのが難しくなる
間があくと歯が倒れ込んできてしまい、1本分のスペースを確保するのが難しくなります。
そのため再度その場所に補綴物を入れるのが難しくなりがちです。
◎清掃が難しい
歯はきれいに並んでいるほど歯磨きがしやすいです。
あいている部分は普通の歯ブラシでは清掃しにくく、タフトブラシという頭の小さいブラシを使用したほうが良いでしょう。
普通の歯ブラシでは清掃が難しくなってしまいがちです。
◎対合歯が伸びてくる
歯は横方向の移動だけでなく、縦方向(上下)にも日々動いて「います。
かみ合う歯があることによって、上下関係の高さが保たれています。
そのため、かみ合う歯をなくしてしまうと対合歯は伸びてきてしまいます。
◎顎関節症のリスク
かみ合わせや力のかかり方が均一でないことで顎関節症のリスクがあります。
特に、歯がある方ばかりでかんでしまうと片側かみの癖がついてしまい、片方の顎関節症だけに負担がかかってしまうこともあります。
■補う方法は3つ
◎インプラント
喪失歯を補う方法の1つはインプラントです。
インプラントは歯槽骨に人工的な歯根を埋入し、その上に人工歯を再度構築し、かみ合わせを回復する方法です。
画家処置を伴うため、全身疾患のある方は適応にならないケースもあります。
天然歯とほとんど変わらない見た目とかみ心地を回復させることができます。
◎入れ歯
左右の歯にクラスプという掛け金をかけて、そこを支えにして喪失歯をおぎなう方法です。 左右の歯に負担がかかりがちではありますが、取り外して洗えるため清潔でどこの歯科医院でも受けられる治療法になります。
◎ブリッジ
左右の歯を削りそこに、橋を渡すようにして真ん中の喪失歯部分を補う方法です。
天然歯と変わらないかみ心地を得やすい反面で、左右の歯が健康であった場合、その歯を削らなくてはならないリスクや、喪失歯部分と接しているブリッジの基底部が清掃しにくいなどのデメリットがあります。
【喪失歯部分には早めに補綴物を入れましょう】
喪失歯部分を放置してしまうとさまざまなリスクがあります。
負担のかかり方によっては他の歯を失う原因になってしまうかもしれません。
喪失歯部分を補う治療法は、患者様それぞれのライフスタイルによって選ぶことができます。
万が一歯を失ってしまったら、放置することはせずきちんと補う治療について考えましょう。
どのような治療を選択するかお悩みの方は当院に一度ご相談ください。